池袋の芸術劇場前の広場(いろんな人がいるところ)で、おじいさんが尺八吹いてた。実に優しそうな方だったので、思わず話しかけてしまった。



「いい音ですね。ちょっと大きめの尺八かなにかですか」
「これは楽器じゃないんです」
「??」
「精神修養の一環として音を出していまして、音楽とは違うのです。精神修養のためです」
「!!」


いや、なにそれ、って思うかもだけど、実際はとてもいい音でてたよ。向こう側の世界の音が、一瞬、かぼそく漏れてくるような。印象派でも音響派でもなんでもいいけど、そういう音を好む人って、スタイルは違えど古今東西どこにでもいるんだなと。すみっこで小さな音を鳴らしてる人はきっと神仙かなにかだと思うので、足を止めてみると楽しい。