強い人は苦しまないんじゃなくて、むしろおれらもやしっ子より苦しんでること多々だった。逃げず誤魔化さず目をそらさず、苦しみは不可避であることを体を張って受け入れてた。ずいぶんながい間、おれは勘違いしていた。強くなれさえすれば、苦しさなんて霧散すると思ってた。