半年ぐらい前から参加・準備を進めていたイベントが昨日無事に終了した。最後の一ヶ月ぐらいは自分としては珍しく、現実世界に埋没するような感じだった。年齢も背景もぜんぜん違う人たちの輪に隅っこからちょこんと顔をのぞかせて、作業をしながら他の人たちのことがすこしずつ見えてくるのは楽しかった。

たまたま共有することになった場はひとつでも、そこには当たり前のように色々な人がいるし(色々な人しかいないし)、色々な理由で、色々なものを求めて集まってきているとか、そういうことが、ふだんあまり他人に視線を向けないおれにとっては、一連の新鮮な出来事だった。体術のワークとはまた違い、想定外の入力に変化し複奏する気の高まりがそこにはたぶんあったと思う。だってねえ、差し入れにベビースターラーメンを入れない人がいるなんて同じ人類としてびっくりですよ!(「ベビースターがないじゃないすか!!」「こどもですかkazz16さんは」)

現実の騒々しさの対極に静かな気の世界があって、ふたつの世界をバランスよく行き来するのが体術の訓練であるという世界観をおれは基本的に受け入れてるけど、そのモデルにおける現実世界のあり方には依然検討を要する貧弱さが目立っているし、モデルは常に更新されるべきものだ。騒々しさの向こう側までくぐり抜けたら、そこから広がる静寂だってあるかもしれない。人より歩みの遅いおれは、まだまだ色んなことを見たり知ったりできると思う。