内臓のことを、わた、っつーじゃないですか。魚のわた抜きとか。おれあの、わた、って語が非常に気持ち悪いというか若干のおぞましささえ感じてどうにも苦手だったのだけれど、あれすごく古い言葉みたい。そんで暇さえあれば土盛って古墳つくってた頃の人たちは、海のことも、わた、と呼んでいたらしい。海神オオワタツミとか。内臓と海、どちらのわたが語源として古いのかは知らないが、どちらにせよ、おなかのなかに広がる海も、あるいは世界の内臓としての海も、どっちもけっこうそれらしい感じではある。むかしの人はいい感じにスケールがでかい。