むなしさを埋めたり克服できると考えるのは、降りしきる雪が地につかないよう全て両手で受け止めようとする行為に似ている。ロマン派の企てが挫折することで完成するのは知っているけど、おれにはそのアプローチは何かが違うように思える。どこかで美しいと思える瞬間が来るまで、その景色に見入るしかないのだ。