若い人は自分の感傷を疑わないから、ときどきすごく品が悪い。他人の人生は、かなしみに酔う為の素材じゃないのだ。修辞で飾っていいものではない。おっさんくさくなってくると、自分の感傷の底の浅さに嫌気がさしてくるもので、しゅんとすることがあってもへらへら笑って誤魔化してしまう。あーおれ、薄い。ぺらっぺら。

そういうのは人として美しいあり方とは言えないけれど、少なくともひとつの節度なのではないかと、なし崩し的におっさん化しつつあるわたくしは、ふと思ったのでありました。酒飲むとあたまがへん。