今日、駅のエスカレータを上ってると、向かい側を前方から降りてくるおっさんが、なにやら胸の前で両の手をひらひらさせている。指揮でもしてるみたいにエレガントに、ひらひらひらひら、おっさんは降りてくる。おれはなんだか目が離せなくて、この人はきっと魔法使いか何かなんだ。。と思いながらガン見してたら、あんだこのやろう文句あんのか。みたいな眼で睨まれて、下を向いてしまった。そっと振り返ったら、おっさんは、からまったイヤホンのコードを解いてた。