飲み会とか大人数でわいわいやるのは苦手だけどべつに楽しいのが嫌いなわけじゃない。たぶん複線的な距離感に対応できないんだと思う。集団のなかにいると成員各々と自分との間の距離感が微妙に異なるけれど、おれは、なんか、そのゆらぎにいちいち上手くのりきれない。サシの状況なら、希薄な会話も、あるいはインファイトも、どっちもそれなりに楽しいのだが。ようするに距離感がひとつであればその遠近はこの際あえて問わなくてもよいので、おれが世界中の恋人か憎悪の的にでもなっちまえばもう飲み会なんか屁でもない。